2011年12月24日土曜日

九死に一生

退院して改めて振り返ると、今回の大動脈解離については、幸運が重なったと思う。
大動脈解離は、3層構造を作っている大動脈の真ん中の層の膜(中膜)に、なんらかのきっかけによって血流が入り込んでしまい、層構造が別々に剥がれていく疾患。生還率3%という話もある。(ウィキペディアより)

まず、一つ目は、東京都に引っ越していたこと。神奈川に住んでいて、救急車を呼んだら別の病院に搬送されていたに違いない。榊原記念病院は、心臓外科としては日本有数の権威ある病院であるといろんな人から聞いた。結果としてこの病院で手術を受けられたことが、現在、後遺症もなく回復に向かっていることの大きな要因であったと思う。本当に場所の運がよかった。
二つ目として、発病が朝起きてすぐの時間帯で、家族がいる中で救急車を呼べたこと。違う時間帯であったり、外出先や、それこそ駅のホームなどで発作が起きていたらどうしようもなかった気がする。
三つ目は、多摩南部地区病院の先生たちの用心深さによる。最初は、ステントを挿入する手術が必要と判断して実際に手術の準備にもかかり、家内は、誓約書にサインまでしている。それでも、万が一のことを考えて、CT検査を実行してもらって初めて大動脈解離と診断された。手術の方針がまるで変わったことになる。
四つ目は、多摩南部地域病院から、榊原記念病院への連絡と榊原の受け入れの早かったこと。
五つ目は、榊原記念病院での手際のよい手術と、左手の異常に気がついたあとの再度のバイパス手術の実施。これによって、左手に後遺症が残ることから救われた。
細かな幸運は、この周りにいっぱいあると思う。
全体を通して、これしかないような細い道をつなげて、無事に生還できたのだと思う。何よりの幸運に感謝。

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